初めて禁煙外来にいってタバコやめた話

【タバコを吸い始めた理由】

私は10年以上喫煙者でした。

本数は1日約1箱(20本)で飲み会などお酒を飲む時は平気で2箱以上消費していました。

始めたきっかけはストレスです。

二十歳になって成人式を控えたある日の事、実家に帰省していた時に弟に「あれ!?何かハゲてない?ww」と言われ円形脱毛症になっていたことがわかりました。

円形脱毛症というのは丸いコイン位の大きさのハゲが1か所OR複数個所にできる疾患で3か月前の何かしらのストレスが主な原因といわれています。

3か月前といえば丁度新しい仕事を任されて忙しくなった時期でした。

 

もうすぐ成人式で振袖着て髪も綺麗にしてもらって昔の友達に合えるということでとても楽しみだったのに最悪でした。

幸いヘアセットはお母さんのお友達の方にしていただいたので事情を話して綺麗に仕上げてもらえました。

 

病院には確か行かなかった気がします。

ストレスを解消してしばらくしたら勝手に生えてくるみたいなことを聞いたからだったかもしれません。

ストレス解消が下手くそだった私は考えた末に「タバコってストレス解消になるって聞いたことがある」と藁にも縋る思いでタバコに手を出しました。

これが私がタバコを吸い始めた理由です。

 

タバコもタバコを吸っている人も大嫌いでしたが自分も喫煙者になってしまいました。

最初に吸ったタバコは美味しいのか何なのかわかりませんでしたがこれでハゲが治ると良いななんて思いながら何だか悔しくて泣きながら吸ったことを覚えています。

 

円形脱毛症はその後すぐに改善し、今のところ再発はしていません。

それからどんどんタバコの本数が増え、タバコがあるから仕事が頑張れるしタバコのおかげで精神が保たれていると思い込むようになりました。

タバコを吸うことで休憩ができたり同じタバコを吸う人とコミュニケーションがとれて楽しかったしタバコも捨てたもんじゃないなと思いました。

 

【タバコをやめようと思った理由】

毎日毎日パカパカとタバコを吸っていた私ですが、いつも一緒にタバコを吸っていた職場の上司が急に禁煙を始めたことでそこから禁煙を少し意識するようになりました。

もちろんやめる気はサラサラありませんでした。

でも一度気になってしまったら中々頭から離れません。

この頃は仕事もだいぶ楽で身体も心も余裕がある状態だったのでタバコやめられるならやめたいな位に考えは変わってきていました。(これも重要な事だったと思います)

 

それで結局理由はなんだって話なんですが、ぶっちゃけこれと言った理由はなく強いて言えば【好奇心】です。

タバコを吸わない自分ってどんなんだろう?

子供の頃はタバコが無い生活をしていたはずなのにタバコ無しでどうやって生活していたのか忘れてしまった。

でももしタバコやめられたらお金も浮くし臭くもなくなるし健康になるしで良い風に生活がガラッと変わるかもなぁ~。

なんて考えながらどうなるんだろうという好奇心が日に日に大きくなっていきました。

そして、「よし、今の状態ならやめられるかもしれない!ダメかもしれないけど人生一回くらいは禁煙に挑戦してみよう!」と禁煙を決断しました。

 

【禁煙外来に行く】

自力で禁煙するのは絶対無理だと思ったので病院にお世話になることにしました。

禁煙外来は禁煙外来という専門の病院があるわけではなく、内科や心療内科、泌尿器科など色んなところで一緒になっています。(保険適用です)

禁煙専門の先生に診てもらうというわけではなく禁煙を指導できる試験を合格した先生なのでタバコを吸ったことが無い人から指導されることもあります。

今はどうかわかりませんが、その頃禁煙に使う薬が品薄で2軒ほど受け入れを断られてしまいました。

3軒目であと一人分残ってるからギリギリ大丈夫ということで禁煙を始めることができました。

最初に喫煙年数や一日に吸う本数なんかを問診し、呼気測定でどれだけ息が汚れているかを測定します。それから禁煙宣言書にサインをして薬を処方され次回診察日を決めてその日は終了です。

薬と言うのはニコチネルというニコチンパッチです。

市販でも売っているので知っている方も多いと思います。

タバコの代わりにニコチンパッチからニコチンを摂取し、少しづつ減らして最後には0にするという方法です。

担当してくれた先生はタバコを吸ったことがないらしく、正直喫煙者の気持ちがわからない人に診察されてもなぁ・・・と思いました。

でももうここまできたらやるしかない!とこの日から禁煙が始まります。

【禁煙初日】

夜、最後のタバコを吸って残ったタバコと灰皿を全部捨てました。お風呂に入ってニコチンパッチを貼り、さっさと寝ることにします。

夜中、あまりの気持ち悪さに目が覚めトイレで吐きました(;´Д`)

原因がニコチンパッチしか思いつかず剥がすことに。

剥がすと段々楽になりました。ニコチンパッチのニコチンが強すぎて急性ニコチン中毒になったのです(笑)

その後パッチを貼っては剥がしてを繰り返し、禁煙後3日位が一番つらいと聞いていましたが気分も悪いし頭も痛いしでタバコを吸いたいという気持ちは全くありませんでした。

【2週間後】

病院へ問診とニコチンパッチをもらいに行きます。

改めて呼気検査を受けますが、ここでタバコを吸ってるとバレます。

禁煙は我慢するしかないからwwとアドバイス?を受け初日に吐いたこと、付けていると気分が悪くなることを伝えパッチのニコチン濃度を下げてもらう事に。

弱いニコチンパッチに変えてからは気分が悪くなることはありませんでした。

 

【ニコチンパッチってどうなの?】

ニコチンパッチを貼っていると常にタバコを吸った後のような状態になります。

喫煙したことが無い人にはわからないと思いますが、タバコを吸った後って頭がこうフワフワするというか幸福感というか満足感というかそういったものが出てくるのですがそれが常にある感じです。

だからタバコが吸いたい!というより、もう吸ったしなーという吸ってないけど吸った後のような感じになっているので吸わなくても何とか大丈夫になります。

・・・大丈夫なんですが、タバコを吸っている人を見たり居酒屋でお酒を飲んだりするとやっぱり吸いたいという気持ちになります。

 

【禁煙治療を終えるまで】

ニコチンは3日でほとんど体から抜けるそうです。

ニコチンの離脱症状は思っているほどではなくなんとか耐えられますが、一番厄介なのが精神的な依存です。

仕事が辛い時タバコに助けられた時の事、居酒屋でタバコを吸っていた時の楽しい思い出、休日にコーヒーを飲みながらタバコを吸った時の幸福感。などなどタバコと一緒に紐づけられた良い思い出が急にフラッシュバックしてくるのです。

でもその時の吸いたい!と言う気持ちはその時耐えればすぐに無くなります。

多くの人はここで挫折するんだと思います。

1本位良いよな・・・とその1本からまた喫煙者へ逆戻りしてしまうんですね。

 

ニコチンパッチをもらって無くなったらまた病院に行って問診受けてパッチ貰って~を繰り返し3か月でそれが終了します。

3か月後タバコを吸っていなければここで治療終了です。

病院的には終了かもしれませんが本人の戦いはまだまだ続きます。

 

【タバコやめて1年以上経った今はどんな感じ?】

タバコやめて1年も経てばもう吸いたいとは思わないだろうと思いますか?

ニコチンは完全に体から抜けていますが心はそうはいきません。

タバコに関する良い思い出が強烈すぎて忘れることができないのです。

今でも精神的にキツイと感じた時や楽しそうにタバコを吸っている人を見た時には一瞬ですが強烈な喫煙衝動に駆られることがあります。

でも1本でも吸えば今までの努力が全て無駄になってしまうと毎回自分に言い聞かせながら耐えています。

 

【タバコをやめたい人へ】

私はまだ禁煙して1年位しか経っていませんが、1年やめるまでならアドバイスできるかもしれません。

私なりの考えになるので全ての人の参考になるかわかりませんが少しでも為になればと思います。

まずタバコを心の支えとしている人はまだ禁煙はやめた方が良いかもしれません。

禁煙は確かに体には良いかもしれませんが心は違います。むりに禁煙したせいでうつ病になった人も知っています。

禁煙は心も体も余裕がある状態になってから始めることを強くオススメします。

タバコを吸っているからと言って自分を責める必要もありません。

自力でやめれる方もいますが最初は禁煙外来に行って先生に話を聞いてもらいながらするのが良いと思います。(私は違いましたが喫煙経験のある心療内科の先生がベストかと思います。)

禁煙をはじめたらしばらくは自分の周りにタバコを寄せ付けないようにします。

タバコを見るのもそうだしタバコを連想させるもの(灰皿)とかタバコを吸っている人(映画やドラマの喫煙シーンとか)も見ない。タバコが吸いたくなる場所にいかない(居酒屋とか)

中の良い人が冗談でタバコを勧めてくることもあるかもしれませんが頑張って耐えます。

辛すぎる方は代わりにニコチンの入っていない電子タバコを使うのもアリだと思います。(私はこれで耐えています。)

香りの付いた水蒸気をただ吸って吐くだけなのですがあるのとないのとでは全然違います。今でも飲み会の時にはお守りとして持って行っています^^

私はずっとメンソールのタバコを吸っていましたがメンソールでオススメのリキッドは「KAMIKAZEのスーパーハードメンソール」です。

とにかく1本だけでも吸ったら終わると思いながら誘惑に打ち勝って下さい。ニコチンは体から抜けてるんだからその吸いたいと思う気持ちは思い出の依存からきているんです。

タバコ無しでも楽しい思い出をこれから作って乗り越えていきましょう!(>_<)

 

【最後にタバコをやめて良かったこと】

・臭くなくなった

これが一番!喫煙中はあんまりわからないけど吸わなくなるとタバコの臭いがすごくわかるようになります。ほんとに臭いマジで臭い(笑)人間より鼻の利く我が家のペット達はさぞ地獄だっただろうなぁ・・・。タバコ嫌いな人なら近づきたくなかったと思います。

・お金が浮いた

今は一箱600円位しますよね?毎日一箱だと一か月で18,000円です。

でも正直喫煙者だった時にお金の話をされてもなぜかピンとこなかったんですよね。

タバコが精神安定剤でしたから心が保てるなら安いものだと思ってました。

・喫煙できるかできないかで店を選ぶ必要がなくなった

喫煙者なら絶対共感できるはず!タバコの吸えない居酒屋なんて無理ですよね?外に喫煙所があるならまだしも店内も外も吸えないとなると、耐えられますか?(笑)

禁煙できればどこだって行けます^^

・タバコを吸わない人に迷惑がかからない

一番良かったことの臭くなくなったと一緒ですが、吸わない人と一緒に行動するとタバコ休憩で待ってもらったり臭いで嫌な思いをさせることになります。

特に子供と関わる時なんかは最悪ですよね・・・。

臭いを気にせず子供と遊べるのは嬉しいです♪

 

 

読むだけで禁煙できるという怪しい本もありますが私の知り合いはこれで禁煙できたそうです(笑)

 

百害あって一利なし!

お金が勿体ない!

などと言われてもやめるのはむずかしいです。

そんなの百も承知ですよね

特にタバコを吸ったことが無い人に言われると腹が立つこともあります(笑)

自分の心の問題だから誰かに言われて出来るものではないんじゃないかな?

自分で自分と相談して納得してやめても良いと心から思えたら始めればいいのではないでしょうか(`・ω・´)b

あんまり参考にならないかもしれませんが少しでも禁煙で悩んでいる方の力になれたらと思います。